自伐型林業は小規模・低投資といえど最低限搬出するための動力がないことには仕事にならないので、はじめに中古の林内作業車をヤフーオークションで購入した。送料込で約25万円。9馬力のガソリンエンジンで、ウィンチによる集材と1tの積載運搬ができる。
ウィンブルヤマグチという聞きなれないメーカーだったが、今もちゃんと運搬機等を製造していて、ラインナップには林内作業車も入っている。メーカー名にちなんでうちの林内作業車はヤマさんという愛称をつけた。
しかしこのヤマさん、平成元年購入と書かれた年代物で、当然中古なので故障がつきもの。最初にキャブレターの清掃やエンジンオイル・ギアオイルの交換は済ませたが、動かしているとなぜか15分ほどでエンジンが止まってしまう。キャブを洗い直したり、燃料フィルターを変えたりごちゃごちゃやっていると動き出すけれど、すぐにまた止まってしまう。
サッパリ作業にならないので、お世話になっている整備屋に持ち込んだ。さすがプロ、空冷用のファン部分についていた変なカバーが原因で空気がうまく送れず、オーバーヒートを起こしていることを一瞬で突き止めた。カバーはいかにも後から付けましたというプラスチックの板にポツポツ穴をあけただけのものだったが、これを金網のカバーに付け替えてもらい修理完了!これでエンジントラブルは無くなった。オークションに出す段階で見栄えをよくするためにお手製カバーを付けたのだろうか?
その後半年ほどは問題なく動いていたが、ある日の作業中突然右のキャタピラが回らなくなった。つまり勝手に左へ曲がろうとするのである。ワイヤーやブレーキの調整で済むかと思いきや全く分からず、整備屋に見てもらうとおそらく走行ミッションの中の問題なので重傷とのこと。困った・・・。
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立ち往生の図 |
幸いメーカーに確認したら部品の在庫はあるそうなので、ダメ元で自分でバラしてみることにした。自走できない以上どうせこのまま放置しても山でゴミになるだけだし。
いざやってみると現場で作業をしないといけないうえ、錆びだらけでナットがはずれにくい。それでもなんとかミッションを外して倉庫に持ち帰ってバラすことが出来た。
ところが。きっとギアがすり減っているか軸が折れているんだろうと思っていたのに、どこも問題が無いようにしか見えないのだ。半信半疑で元に戻してみると、ちゃんと回るじゃん!一体なんだったんだ??
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ベアリングが完全になくなっていた。どうりでキュルキュル鳴るわけだ |
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すり減っていたスプロケット交換
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そしてバラす過程で転輪のベアリングが壊れていたり、スプロケットのギアが摩耗していたり、クラッチのバネが壊れてたりとあちこち悪いのが見つかるのでついでに直しておいた。ベアリング交換やねじ山がつぶれてる部分は自分じゃどうにも出来ないので整備屋さんにお任せ。細かいお願いにも関わらず期待以上の仕事をしてくれた。ありがとう平松サービス。
そしてすべての部品を組み上げていざエンジン始動!動いたー!!
今回一通りばらしたことで大分仕組みは理解できた。今後も多少の故障なら対応できそうだ。まだまだ頑張ってもらうぞ、ヤマさん。
と言ってもいかんせんご老体なので、近い将来に買い替えなくてはいけなくなるのだろうな・・・。