2017年6月30日金曜日

森から直売プロジェクト その2 乾燥

前回の記事では、丸太を板や角材に製材する過程を紹介しました。挽いたばかりの材はまだ含水率が高い状態です。未乾燥材はグリーン材という規格で販売されていますが、柱がさけたり板が曲がったりする可能性が高いです。

製材したての材。触るとしっとりします。
土木工事などではグリーン材でも十分ですが、普通はしっかりと乾燥させて木が動かなくなったものを利用します。

乾燥方法には人工乾燥(KD材)と天然乾燥(AD材)があります。人工乾燥はその名の通り大きな倉庫の中に材を置いて熱を送り込んで短期間(数日~数週間)で乾燥させる方法で、今の材の主流です。ホームセンターでもKD材と書いてある木がたくさん置いてあります。

行きつけのホームセンター(ジャンボエンチョー)にて
天然乾燥は材を自然に乾燥させる方法で、時間はかかりますが(数か月~数年)、人工乾燥に比較して木の香りや粘り気が保たれます。昔は当たり前でしたが、最近では木にこだわった職人さんや工務店じゃないと使ってないかと。

木を洗濯物に例えれば、グリーン材は濡れたまま、人工乾燥は乾燥機で乾かしたもの、天然乾燥は天日に干して乾かしたものだと思ってください。

前置きが長くなりました。さて、今回挽いた材はもちろん天然乾燥です。急ぐものでもないし、本物の木の良さをちゃんと知ってほしいですからね。製材したものを品質に応じて仕分けつつ、薄い板をはさみながら積み重ねていきます(桟積み)。

薄い板を挟みながら積み重ねていきます。
こちらは杉の太い木を板にしてもらいました。テーブルとかカウンターに使えるかな?
同じ山の木でも節だらけの材から節の無い綺麗な材までいろいろ出てくるので、仕分けていきます。
桟積みが終わりました。このまま自然の力に任せて乾燥させます。
今回は薄めの板材が中心ですが、3か月は置いてから仕上げたいと思います。板はまだ鋸でひいたままのザラザラした状態です。このままでも使えますが、用途によっては表面を磨く処理や、床板にするなら横方向に材をつなぐ「さね加工」が必要です。モルダーという機械を通すことで一気に仕上げることができます。

次回はこのモルダー処理をして最終製品が出来上がるまでをご紹介します・・・が、材が乾くまでしばしお待ちください。。

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